CAD製図・設計
CAD(2DCAD、3DCAD、CATIA)の仕事に転職するには
CADでは、2DCAD、3DCAD、CATIAなど、さまざまな種類での求人情報が出ています。今から習得するのに、どれを学んだらよいか? というのは、未経験者の方によく聞かれる質問です。まずは、2DCADや3DCADについて知らなければなりません。2DCADには詳しい人でも、CATIAなどの高度なCADは、実物は見たことがない場合もあるほどです。
おおまかに言えば、2DCADは、設計図面をデータ化したものです。つまりコンピュータにとっては、線が集まった図形。どこからどこまでが「物体」か、ということをコンピュータが認識する必要はないわけです。単にこれを古いと言い捨てることはできません。3DCADを使いこなしているオフィスでも、2DCADを顧客に渡す図面として使ったり、加工業者への指示図面にしたり、と使い分けている例もあります。
3DCADでは、図形はただの線の集まりではなく、物体を物体として認識します。そのことが大きなプロジェクト、たくさんの人が関わる仕事における拡張性の高さを生み出します。それは3DCADでなくては実現できないものでしょう。CATIAも含め、3DCADは非常に高価ですが、規模の大きな仕事の中では高い効果を発揮します。だからこそ、仕事探し、転職の面では、3DCADのキャリアは大手への通行手形とも言えるものです。
しかし、3DCADを使えたら大手の先端プロジェクトに就ける、というものではありません。3DCADが活きるのは、多くの人が関わる規模の大きな現場。そうしたプロジェクトの中で役割を果たすには、対人的な能力など、大手の現場で徐々にもまれて育っていかなければなりません。
CADで仕事を探す人は「CADオペレータ」という職種を探すことが多いのですが、自分をオペレータの立場に限定してしまうと、ビッグプロジェクトの現場では作業の範囲が狭く、コアな部分には関われない、ということになってしまいかねません。
こうした現場で自分を育てるには、ベテランエンジニアを中心にした「ユニット制」で仕事をするのが有利です。経験豊富でプロジェクトにも慣れている人の仕事の仕方を間近に見ながら、大きな設計開発業務を動かしていける人を目指してください。
CATIAは、V5になって特にインターフェイスも非常に使いやすくなり、自動車業界、航空機業界、重電など、大手企業が多くの会社と連携して開発する現場に普及しています。なかなか個人的に練習する機会はないでしょう。その点、スクールなどでのCATIAの習得は大手先端プロジェクトに転職するための大きなチャンスといえます。