エンジニアの適材適所転職テクニック
あなたは「適材」?素材の磨き方
エンジニアの転職には成功のノウハウがあります。今の職場がイヤになって、とにかく飛び出したい! というあわてた状態では難しいもの。適材適所の転職をするためには、まず自分が適材になるんだ、という発想を持ちましょう。
キャリアプランを専門家と一緒に練る
エンジニアが転職をするのは、エンジニアではない会社員より本来有利。うまく経験を積み上げ、キャリアアップしてきたことが評価されるからです。ただし、履歴書に並んだ職歴が「何の計画性も横幅もない」感じになってしまうと損をします。思いつきで動いてきたのではなく、「この職場でこれを習得し」「次の会社でこれを学び」というものを積み上げることで、その力を客観的に見せることができるでしょう。
そのためには、エンジニアのキャリアアップに詳しい専門家と一緒にキャリアプランを練ることが大切。専門のキャリアカウンセラーなどは、エンジニアの世界も知り、採用側の論理も分かっています。客観的に「あなたがこの力をつければ強くなる」というアドバイスを得られれば、転職の成功は一気に近づくのです。
スタッフサービスの技術者転職では、エントリーすれば専門のキャリアカウンセラーが面談し、そのキャリアアップのための戦略を一緒に練ることができます。
「T型」の自分を絵に描いてみる
図のようなTの文字を見てください。この文字の横線は、さまざまな知識や経験をバランス良くもっている人材の姿です。縦線は、専門の技術を深く習熟したエンジニアの姿。この文字を描いて、その上に、今の自分をあてはめてみると参考になります。深さと横幅を持った人材こそ、さまざまな会社が求める理想に近い人材像。さて、あなたはどんな要素を描くことができますか? 一つの職場でがんばるエンジニアは往々にして横幅が狭く、専門性に凝り固まった人になりがち。縦長の「T」になっていませんか? 逆に、手当たり次第に資格をとったような人は、横幅ばかり広くて深みがアピールできないことも。横幅が広いと言っても、つながりのない点線みたいな横線では困ります。
この図にどんな要素を追加すれば美しい「T」の字になるか、描き加えてください。それぞれの要素をいつまでに、どこで習得するかの時間軸を加えれば、計画のできあがり。あとは順番に実践していくのみです。
新聞や本を味方につけるには
本は読まないと公言するエンジニアが多いのは困りもの。読んでいるのは「ラジオ技術」だけ、ではTの字が狭くなりがちです。技術者にとって、知っておくと役立つ知識やセンスを効率良く身に付けるには、本や新聞が最適。経理の知識や業界知識などに触れ、経営の課題などを理解するセンスを身に付けることは、これからのエンジニアにとって非常に重要です。ITなどの別分野の技術の進歩に取り残されないことも欠かせません。
どれから読めば良いのか分からない、という人は、週に1回は大型書店の「技術者と仕事」のコーナーに通うこと。このごろはインターネット書店が随時新着情報をくれるサービスもあります。書名や簡単な紹介文に接しているだけでも次第にセンスが養われていきます。経済新聞なども、毎日1面を読み流すだけでもトレンドが理解できるようになるものです。
良い転職を考えるなら、「適所」の知識を持つことから始めましょう。