エンジニアの適材適所転職テクニック-「適材」の磨き方
キャリアアップの考え方
技術者のキャリアアップを、ボーイスカウトのバッヂシステムになぞらえて話すことがあります。ボーイスカウトでは、カヌーができたらそのバッヂ、テントの設営ができたらそのバッヂ、という風にバッヂをもらう仕組みがあるのです。どれだけたくさん、幅広く集めることができるか、は、楽しみであり、経験を証明するものでもあります。この仕組みのように、どんなスキルを集め、どういったバランスのキャリアを形作っていくのか、考えておくと、キャリアアップを考えやすくなるでしょう。
キャリアアップサークルの作り方
まず紙を広げて、1つの大きな円を描きます。その中心付近に今の自分の円を描いてみましょう。今はまだ小さな円かもしれません。関連するキャリア項目をその周囲に描いていきます。関係するものはできるだけ近くに、難しいものは大きな円の外側に書いていくのです。
円は狭いですから、これとこれは似ている、というものなら、ダブらせても描いて良いでしょう。これを描くことで無駄な努力なしにバランスを考えることができます。 この円があなたのキャリアアップサークルです。描いたものに優先順位を考えていきましょう。「次の職場でこんなことを身に付けたい」と考えれば、それらを同心円上に置き直すと良いでしょう。「あと2年でこの資格をとって」といった考えを少しずつ加えてきます。「TOEIC、来年は400点、次は600点」といったステップを描いても良いでしょう。 この円の一番外側に描いたことを達成すれば、あなたは非常に高く評価され、求められるエンジニアになっていることでしょう。
しかし、転職して次の職場でいきなりこれを達成できるわけではないでしょうし、そんなに短時間で達成しなくても良いのです。必要なら2回、3回と転職し、順序良く新たな幅を身に付けていきましょう。やがて、キャリアアップサークルの全体をカバーする人になれば、高級で移籍したり、独立したり、大きな夢が射程距離に入ってくるでしょう。